CASBEEについて分り易く解説します
CASBEE(Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency)は、日本の建築物の総合的な環境性能評価制度のひとつで、1998年に国土交通省によって策定されました。
環境にやさしい建物の設計や運用を促進し、地球環境保全や省エネルギーに寄与することを目的としており、以下のような評価項目に基づいて環境性能を評価します。
エネルギー:建物の総エネルギー消費量や省エネルギー技術の採用状況、再生可能エネルギーの利用状況を判断材料とすることが可能です。
気候変動:CO2排出量の削減状況、熱環境への対応、夏場の冷房負荷の軽減などを評価します。
環境負荷:資源の使用状況、廃棄物の処理方法、建設資材のリサイクルなど検討することが可能です。
健康・快適性:室内環境の改善状況、自然環境の利用、騒音や換気状況などを評価します。
管理運営:建物の管理状況や、省エネルギーの取り組み、利用者への情報提供を判断材料になるのです。
CASBEEの評価は建物の各項目について、優良、良好、標準、改善必要、低水準の5段階で評価され、この評価結果を基に建物に対して適切な改善策を提示することができます。
日本国内だけでなく、アジア各国でも普及しており建物の環境性能の向上に寄与しており、またCASBEEは建物評価だけでなく、都市全体の環境性能の評価も行うことができます。
これにより、都市全体の環境性能を改善するための施策の提言や都市計画の改善などにも活用されています。